日本語と英語は口の動かし方が全く違います。もっと言うと日本語は舌の動きが全くありませんが英語には巻舌にして発音しなければ単語があります。これは日本人が苦手なRの発音をするときに使う動作です。日本語は口をあまり動かさなくても発音できるのに対して英語は大きく口を開けたり、小さくすぼめたり、横に広げたり、舌を嚙んだりと口を動かさないと発音できません。どうすれば口の動きがスムースになるのか、どうすれば習得できるのか、私の娘の場合を例に挙げてみたいと思います。
(イメージ)
1. 英語環境作り(2歳から3歳)
ほとんど英語に興味がありませんでした。親は一生懸命英語関連の興味を引きそうなおもちゃを買え与えてきましたが見向きもされませんでした。英語に触れる環境を作りたいと思っていたのですが徒労でした。英語の絵本、ディズニーアニメのDVD、ボタンを押すと英語が流れる電話機セット等々。海外出張があれば海外で英語の絵本など買っていましたが本棚に飾られただけでした。
英会話を早い時期から覚えてほしいというのはあくまで親の都合です。子供が興味を持たないことには無理にはかわいそうです。諦めて他の興味がありそうなものに切り替えましょう。それも子供の為です。
更に日本に住んで子供に英語環境を提供できるかどうかも疑問です。なぜならどこに行っても日本語だけだからです。今でも英語に触れる環境は極めて少ないです。
後で気がつたのですがママやパパが英語の絵本を開いて誘ってみるのも一つの手です。ママやパパのすることに興味があり真似をするのが大好きな子供ですのできっかけを作るという意味では試す価値はあると思います。
2. 発音練習開始(4歳~)
そうこうしているうちに私の海外赴任が決まりました。もちろん家族同伴です。奥さんは問題ないのですが娘は心配です。生活環境が全然違います。適応できるかどうか心配でした。もちろん言葉の問題もあります。しかし子供は好奇心の塊ですから飛行機に乗れることが楽しいのでしょうか。あっさりいいよとなりました。
a) A, B, C, の発音から始める
日本人の私たちが英語を教えるわけにはいかないので家庭教師をお願いしました。最初の1か月から2か月くらいはアルファベットの発音だけでした。先生曰くこれで口の周りの筋肉がほぐれてくるのだそうです。案の定Rの発音は出来ません。かなり苦労しました。娘が泣いているのを何度も見ました。巻き舌が出来なのです。これが出来ないとRの発音がきついアメリカンイングリッシュはどうにもならないそうです。
来る日も来る日もアルファベットの発音練習です。単語とか、文章とかはかなり後になって勉強していたようです。発音が正確にできれば問題ないとか。これは日本では行われているのでしょうか。幼稚園、保育園の授業に英語で遊ぼうとかあってもここまでアルファベットの発音はやらないと思います。
娘がRの発音、巻き舌が出来るようになるまでには1か月かかりました。子供の吸収力は大したもです。後 TH の発音も難しかったようですが同様に1か月で発音できるようになりました。 娘をほぼ強制的に英語環境にしてしまって申し訳ないという気持ちもありましたが、先生と楽しく勉強が出来ている姿は安心できるのがありました。娘は小学校入学時には私から見るとペラペラと英語を話している姿がありました。
世間で言われている通りのことが実証できた瞬間でした。
ポイント
・基本はアルファベットの発音練習
・口を動かすエクササイズで口の周りの筋肉を緩める
(大きく開ける、つぼめる、横に開く)
・Rの発音練習(巻き舌作り)
・THの発音練習(歯で舌先を噛む)
まとめ
基礎がしっかりできていれば後は単語量を増やす、文章力をつけるというステップに進んで行くのだろうと思います。一度覚えたことは忘れないので気にしなくても自然にRの発音、THの発音が出来ていると娘は言っています。4歳くらいまでに英語の基礎が出来ていればその後はスップバイステップで勉強出来ます。
実際年齢が高くなって英語の勉強を始めても遅くはないと思いますが時間はかかると思います。語学は地味な勉強で繰り返し作業がメインで自分の会話レベルがが判りにくい点があります。継続することが英語習得では一番大事なことです。一長一短にはいきませんから。私は中途半端な勉強のおかげでジャパニーズイングリッシュになっていることでちゃんと継続して勉強しておいた方が良かったと後悔の念が絶えません。それでもコミュニケーションできるなら良いじゃないと言ってくださる人もいますから少しは気が楽です。
全世界で4人に1人が英語を話す時代です。子供の英語に触れる機会を作ってあげて小学校入学前に習得できれば英語に対する拒否反応は無くなるはずです。娘の英語力の進歩を目の当たりにしてやはり英語環境が一番重要であると実感した次第です。楽しみながら勉強できればこんなに素晴らしいことはないのですが。日本で生活してどのように英語環境を作るか、どのように子供の興味を掻き立てるかが悩ましい問題です。英語に対する親の本気度を子供に見せるしかないと思います。